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2026/04/23
【2026年4月最新】東京都不妊治療費助成事業とは?条件・対象をわかりやすく解説
不妊治療は保険適用の拡大により、以前より費用の負担は軽くなりました。しかし、体外受精や顕微授精は保険が適用されても1周期あたりの費用が高く、さらに「先進医療」と呼ばれるオプション治療は自費となるため、経済的な不安を感じる方も少なくありません。こうした背景から、東京都では、保険適用の体外受精・顕微授精に加え、それと併用して行われる先進医療についても、費用を助成する制度が設けられています。本記事では、東京都の不妊治療費助成制度について、概要や対象条件、助成額、上手な活用ポイントまでを、わかりやすく解説します。
1.東京都不妊治療費助成事業の概要
2.助成対象となる治療内容(体外受精・顕微授精、先進医療)
3.助成金額と回数制限
4.対象となる条件
5.助成制度を活用するメリット
6.まとめ
東京都不妊治療費助成事業の概要
東京都不妊治療費助成事業とは、保険診療で行う体外受精・顕微授精および併用して実施される先進医療に対し、費用を助成する制度です。今回の助成拡大により先進医療のほか「保険適用の体外受精・顕微授精」まで対象となりました。本制度は、保険適用の体外受精・顕微授精および先進医療にかかる費用負担を軽減し、患者さんがより適切な治療を選択できるよう支援する仕組みです。
助成対象となる治療内容(体外受精・顕微授精、先進医療)
本制度の最大の特徴は、「先進医療を実施していない、保険診療のみの治療も助成対象になる※」となっている点です。
※令和8年4月1日以降に治療計画を作成し治療を開始したご夫婦が対象です。
対象となる治療
・保険適用の体外受精(IVF)
・保険適用の顕微授精(ICSI)
・上記と併用して行う先進医療
つまり、完全な自費診療のみの治療は対象外であり、あくまで保険診療をベースとした治療が条件となります。
先進医療の例
・タイムラプス撮像法による受精卵・胚培養
・子宮内膜受容能検査1(ERA)
・子宮内細菌叢検査1(EMMA/ALICE)
・ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術(PICSI)
・膜構造を用いた生理学的精子選択術(ZyMōt)
・抗ネオセルフβ2グリコプロテインⅠ複合体抗体検査
これらはすべての患者に必要なわけではなく、医師の判断により選択されます。
助成金額と回数制限
東京都の助成制度では、不妊治療にかかる費用の負担を軽減するため、明確な補助内容が定められています。
保険診療で行う体外受精・顕微授精の自己負担(3割)に加え、併用して行う先進医療の費用についても、1回の治療につき上限15万円まで助成されます。ただし、すでに高額療養費制度や付加給付によって払い戻しを受けている場合は、その金額を差し引いたうえで助成額が決まります。
・保険診療+先進医療の両方が対象
・1回あたり最大15万円まで補助
・他制度の給付分は差し引き
回数制限
年齢によって回数制限があります。
・40歳未満:最大6回
・40歳以上43歳未満:最大3回
この回数は、保険診療の適用条件と連動しています。
対象となる条件
助成を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。
主な対象条件
・東京都に住民登録がある
・夫婦(事実婚含む)である
・保険診療の体外受精・顕微授精を受けている
・先進医療を受診している場合は、登録医療機関で受診している
・治療開始時の女性の年齢が43歳未満
※対象条件の詳細は東京都福祉局Webページをご確認ください
助成制度を活用するメリット
東京都不妊治療費助成事業を活用することで、以下のようなメリットがあります。
① 経済的負担の大幅軽減
体外受精の1回あたりの自己負担は10万円~20万円程、先進医療は1回数万円〜数十万円かかることがありますが、助成により実質負担を大きく減らせます。
② 治療の選択肢が広がる
費用面で諦めていた体外受精・顕微授精や先進医療を検討できるようになります。
③ 納得できる治療が可能
「費用が理由で最適な治療を選べない」という状況を回避できます。
まとめ
東京都不妊治療費助成事業は、保険診療の体外受精・顕微授精および併用される先進医療に対し、助成する制度です。これにより、これまで経済的負担が大きかった高度生殖医療を現実的な選択肢として検討できるようになりました。
一方で、対象条件や回数制限、申請期限などのルールもあるため、制度を正しく理解することが重要です。不妊治療は個々の状況によって最適な選択が異なります。医療機関と相談しながら、保険診療と先進医療、そして助成制度を組み合わせることで、より納得のいく治療につなげていきましょう。
参考:東京都福祉局Webページ「東京都不妊治療費助成事業の概要」