STEP
不妊治療のステップ
一人ひとりの
ステップに応じて
不妊治療は、一つの確固たる治療方法が存在するわけではありません。患者さん一人ひとりの年齢や状態に応じて不妊治療のステップアップを行うことが、「妊娠」という結果に繋げるために必要不可欠だと考えています。様々な治療方法の中から、あなたが妊娠できるよう必要な治療を考え抜きますので、一緒に前に進んでいきましょう。
診療の流れ
STEP01診察
一般的に避妊をせずに性行為を続けた場合は、約80%が1年以内に、約90%が2年以内に子どもを授かることができると言われています。避妊せずに1年以上経過しても妊娠しない方は「不妊症」に当てはまるため、なるべく早く受診してください。
年齢とともに卵子は減少・老化します
卵子の元となる細胞は加齢とともに減少し、一度消滅すると元に戻ることはありません。また、年齢とともに卵子は老化し、妊娠する力が衰えることは紛れもない事実です。
健康寿命が長くなり晩婚化が進んでいますが、身体の機能上卵子の老化を止めることはできないため、「まだ若い」と思っていても不妊症の疑いがある場合は早期に不妊治療を行うことが大切です。
STEP02不妊の検査
不妊の原因は多岐に渡り、女性・男性の片方に原因がある場合もあれば、両方に原因がある場合、原因不明の場合もあります。不妊症は女性側の問題というイメージがある方もいると思いますが、男性側に原因がある夫婦は4組に1組と言われており、原因が複数あるケースも考えられるため、夫婦揃って検査することをお勧めしています。
※生理周期に合わせて約一ヶ月間で何種類かの検査を行います。
女性側の主な原因
- 卵巣機能不全
- 卵管狭窄、閉塞
- 子宮筋腫
- 内分泌ホルモン異常
- 子宮内膜症
男性側の主な原因
- 無精子症
- 精路閉塞
- 性交障害
- 内分泌ホルモン異常
STEP03不妊治療
検査後に適切な治療方法を検討し、治療を開始します。一般的には、タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精とステップアップして治療を行います。
また、一般的な妊娠率は、20〜34歳が約25%、35〜39歳が約18%、40〜44歳が約5%、45歳以上が約1%と言われており、35歳を境として急激に下がり続けます。患者さんの状態や年齢にもよりますが、結果にこだわるのであれば5〜6周期でステップアップし、2年以内に結果を出すスケジュールで治療を進めることが理想的です。
また、一般的な妊娠率は、20〜34歳が約25%、35〜39歳が約18%、40〜44歳が約5%、45歳以上が約1%と言われており、35歳を境として急激に下がり続けます。患者さんの状態や年齢にもよりますが、結果にこだわるのであれば5〜6周期でステップアップし、2年以内に結果を出すスケジュールで治療を進めることが理想的です。
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タイミング法
Timing Method
一般的に不妊治療の開始時に行われるタイミング法は、粘液(おりもの)の状態や血中ホルモン値、卵胞の大きさなどから排卵日を把握し、妊娠しやすいタイミングで性行為を行うことで自然妊娠を目指します。
また、排卵の状態が思わしくない場合や排卵がない場合は、排卵誘発剤を併用して排卵と卵胞の発育を促します。 -
人工授精
Artificial Insemination
タイミング法で妊娠しない場合は、女性の子宮内に男性の精液を注入して妊娠を手助けする人工授精を行います。また、精子に不妊の原因があると考えられる場合にも人工授精が行われます。
「人工授精」という字面から人為的に妊娠させる方法という印象をお持ちの方もいますが、人の手を介して妊娠の手助けを行う不妊治療の中では最も自然妊娠に近い方法です。 -
体外受精
In Vitro Fertilization
人工授精を一定期間行っても妊娠しない場合や、卵管閉塞の場合、精子に原因があると考えられる場合は、体外受精を行います。身体の外に卵子を出して精子をふりかけて受精させ、受精卵を子宮内に戻すことで妊娠を促します。 -
顕微授精
Intra Cytoplasmic
Sperm Injection体外受精でも受精しない場合やしにくい場合、精子の運動性不良の場合、運動精子が少ない場合などは、顕微授精を行いいます。体外受精と同様に身体の外で受精させる方法ですが、顕微授精は、ガラス管を用いて精子を卵子に直接注入する方法のため、体外受精よりも確実な治療方法といえます。
Q
不妊治療で生まれた子は先天異常が多いって本当ですか?
A
不妊治療で生まれた子どもと自然妊娠で生まれた子どもにおける先天異常の割合は同等であることが報告されており
(※)、不妊治療を行ったからといって先天異常の確率が高まるわけではありません。
当クリニックでは、安心して治療に専念していただくために妊娠した患者さんの予後調査と先天異常の子どもの割合の結果公表を行っていますので、以下よりご確認ください。
※Savage et al., 2011; Bonduelle et al., 2005
予後調査2人目、3人目の妊娠を
行うために
当クリニックは、1度の採卵でなるべく多くの卵子を採卵することにより、2人目、3人目の家族計画をお手伝いすることができます。また、自費診療の場合は、受精卵をすべて凍結する「全胚凍結」を行うことによって卵子の老化の影響を受けることなく保存することができます。