診療受付時間

診療受付時間
09:00 - 16:30
11:30 - 20:00

※最終予約枠は終了時間の30分前となります 。

PGT

着床前遺伝学的検査
(PGT-A・PGT-SR・PGT-M)

着床前遺伝学的検査とは

着床前遺伝学的検査とは

着床前遺伝学的検査とは、受精卵(胚盤胞)の一部を採取して遺伝学的に解析し、移植に適した受精卵を選択する技術のことを指します。
胚染色体の過不足による流産・体外受精の不成功を避ける目的で実施するPGT-A/SRと、重篤な遺伝性疾患の特徴を引き継いでいない胚を選択する目的で実施するPGT-Mがあります。

PGT-A/SR

PGT-A/SRは、日本産科婦人科学会特別臨床研究としての案内が終了し、2022年9月1日より一般的な検査と同様にご案内することが出来るようになりました。しかし、希望者が自由に受けられる検査ではなく、胚移植歴や流産歴、夫婦の染色体検査結果などの条件を満たす方に限り、日本産科婦人科学会に認可された施設で行う検査です。当クリニック(勝川クリニック・名古屋駅前クリニック・品川クリニック)は、PGT-A/SRについて日本産科婦人科学会の施設認可を受けているため、適応を満たす方には検査を実施することができます。
検査の対象者
  • PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)

    これまでに2回以上体外受精胚移植の不成功の経験があるご夫婦

    または

    これまでに2回以上流死産の経験があるご夫婦

    ※移植不成功や流産が連続している必要はありません。

    ※移植不成功や流産が直近の移植または妊娠である必要はありません。

  • PGT-SR(着床前胚染色体構造異常検査)

    ご夫婦いずれかの染色体構造異常(均衡型染色体転座など)が確認されているご夫婦

    ※不妊治療経験や妊娠歴、流死産経験の有無は問われません。

検査方法

PGT-AとPGT-SRは、原則同じ検査方法(次世代シーケンサーによる解析)で評価を行います。なお、PGT-SRは、遺伝学的に詳細な説明が必要となり、ご夫婦揃って臨床遺伝専門医の遺伝カウンセリングを受けることが必須です。
また、他院で採卵した胚を当クリニックに移送し、着床前遺伝学的検査を行うことはできません。
検査に関する説明をご希望の方は、診察を行う医師にご相談ください。




PGT-AまたはPGT-SRにおける胚生検(バイオプシー)および遺伝子・染色体検査

費用例(生検5個実施の場合)

464,310円(うち消費税額等42,210円)

保険診療との併用

PGT-A/SRは、自費診療です。混合診療は禁じられているため、2022年11月現在、保険診療で採卵した胚のPGT-A/SRを実施したり、PGT-A/SRを実施して選択した胚を保険診療で胚移植したりすることはできません。PGT-A/SRをご希望の場合は、PGT-A/SRだけでなく採卵と胚移植においても自費診療で行う必要があります。

PGT-M(重篤な遺伝性疾患を対象とした着床前遺伝学的検査)

PGT-Mは、受精卵(胚)の中で、病気の原因となる遺伝学的特徴を持たない胚を識別して移植胚を選ぶことで、重篤な遺伝性疾患の予防を行います。

  • 1.体外受精や遺伝学的解析を実施できること
  • 2.遺伝学的に十分な説明やカウンセリングを行うことができる体制があること
  • 3.倫理的な観点からも公平に検討するための施設内倫理委員会を備えていること
  • 4.日本産科婦人科学会の認可を受けていること

の4点をクリアした施設でのみ実施することが可能です。
現状、日本国内では、対応できる医療機関が少ない状況です。当法人の3クリニックのうちPGT-Mを実施可能な施設は名古屋クリニックだけですが、品川クリニックにおいてもPGT-Mの相談を受け付けています。患者さんと相談のうえで、名古屋駅前クリニックでのPGT-M実施をご案内することも可能です。遺伝疾患でご相談の方は専用フォームへご連絡をお願いいたします。通院中の方は診察医師にご相談ください。

着床前遺伝学的検査とは
検査の対象者

ご家族の中に重篤な遺伝性疾患を持つご夫婦の中で、病気の原因となる遺伝子異常・染色体異常を持ち、子どもに引き継ぐ可能性があることがわかっているカップルを対象としています。
PGT-Mの対象は、「原則、成人に達する以前に日常生活を強く損なう症状が出現したり、生存が危ぶまれる状況になり、現時点でそれを回避するために有効な治療法がないか、あるいは高度かつ侵襲度の高い治療を行う必要がある状態」であるかという基準で実施が検討されます。疾患ごとにではなくPGT-Mご希望のご夫婦ごとに日本産科婦人科学会で検査の適応を詳細に審査するため、検査案内までには数カ月単位の時間を要します。また、学会での承認が得られない場合は、検査を希望しても受けることができません。

FLOW

01診察

初診
初診では、医師が問診で概要をお伺いし、後日改めて検査前遺伝カウンセリングをご案内します。
また、必要な場合は、夫婦染色体検査や血液検査などを行います。
なお、遺伝カウンセリング前には、日本産科婦人科学会のPGT-Mに関する説明動画をご視聴ください。
「着床前遺伝学的検査(PGT-M)をお考えのご夫婦に」(第1部・第2部)
初診

02検査前遺伝
カウンセリング完全予約制

検査前遺伝カウンセリング
臨床遺伝専門医がご夫婦に対して検査前遺伝カウンセリングを行います。
これまでに医療機関でもらった資料がある場合は、必ずお持ちください。
遺伝カウンセリングでは、詳細な家族歴を聴取しますので、相談にいらっしゃる方の両親、祖父母、子どもの世代の病歴について事前にわかることがあれば整理しておいてください。
検査前遺伝カウンセリング

完全予約制のため、ご予約・詳細の問い合わせは、診察時または各クリニックにお電話ください。

カウンセリング費用

5,500円(税込) / 30分毎

実施日

カウンセリング日程はお問い合わせください

所要時間

1時間

03第三者機関での
検査前遺伝
カウンセリング

公平な立場にある遺伝学の専門家がカウンセリングを行います。(当院よりご紹介します。)
第三者の目線から疾患やPGT-Mの実施、PGT-M以外の選択肢などのご説明と遺伝カウンセリングを改めて行い、再度ご夫婦でPGT-M実施の意思を確認していただきます。

04日本産科婦人科学会への症例審査

第三者機関での検査前遺伝カウンセリング
日本産科婦人科学会で患者さんごとの審議が行われます。審査結果が出るまでに半年〜1年程度の期間を要する場合があります。
第三者機関での検査前遺伝カウンセリング

05当クリニックの
倫理委員会による
審査

日本産科婦人科学会での症例審査で承認された場合、当クリニックの施設内倫理委員会で再度審議し、実施の可否を決定します。審査には、約1ヵ月程度の時間を要する見込みです。

06着床前診断の実施審査に通過したら、以下の流れで着床前診断を実施します。

審査に通過したら、以下の流れで着床前診断を実施します。 第三者機関での検査前遺伝カウンセリング

注意事項

  • 日本産科婦人科学会の申請を行う間に当院で体外受精を開始し、胚盤胞を凍結しておくことは可能ですが、審査結果によってPGT-Mを実施できない場合があります。
  • 過去に当院で採卵し凍結保管している胚を融解して検査を行うことも可能です。
  • 他院で採卵した胚を移送し、PGT-M検査のみを当クリニックで行うことはできません。

07検査費用

PGT-Mにおける胚生検(バイオプシー)および遺伝子・染色体検査

費用例
(生検5個実施の場合)

766,810(うち消費税額等69,710円)